大胆な対談・第二十部「新春放談2022」

(ま)あけましておめでとうございます。
(辰)おお、あけましておめでとう!
(ま)さて、今年は西暦何年でしょう?
(辰)いきなり何じゃ、えっと・・・2022年じゃ!
(ま)まぁこの程度なら、アラコキらしい反応ですね。
(辰)もしかして認知症テストのつもりか?
(ま)あれっ、わかりましたか?
(辰)当たり前じゃ!認知症をテーマにしたマンガ『おやおやボケトルズ』を4年も東京スポーツに連載してるワシを何だと思ってるんだよ!
(ま)そんなに続いてるんですか?そのうち自分が認知症になって、世界初の認知症の人による認知症マンガを描くのも面白そうですね。
(辰)ほっといてくれ!
(ま)そういえば、『おやおやボケトルズ』がらみで、昨年は取材も受けたそうですね。
(辰)【マネーのまなび】「預金通帳をゴミで捨てた父」介護のリアルを学ぶ(2021/11/16)というテーマでオンラインインタビューを受けたのじゃよ。今でも閲覧できるのでおヒマなら見てチョ。
(ま)おお、どこかで見たような間抜け面の画像もありますね。
(辰)誰がマヌケ面だよ!プンプン!
(ま)でも『おやおやボケトルズ』のKindle版も6巻まで出てるみたいですね。
(辰)うん、次の第7巻は4月頃リリース予定じゃ。
(ま)Kindle版といえば、これ以外に新作の予定は?
(辰)う〜ん、それはいい質問じゃね。
(ま)いや、なんかそんなことをきいて欲しそうな顔してましたから。
(辰)Kindle版『ああジャロ辰のマンガ全席』シリーズを、今年はどんどん出す予定じゃ。
(ま)似たようなタイトルのKindle本を出してませんでしたか?
(辰)ああ、それは『ああ青春のマンガ全席』じゃな。
(ま)なんかマンガ同人誌仲間のあれやこれやを描いた4コマ漫画でしたよね?
(辰)うん、マンガ同人誌「新つれづれ草」に掲載したのをまとめたもので、自作Kindle本デビュー作じゃな。
(ま)で、『ああジャロ辰のマンガ全席』と『ああ青春のマンガ全席』の関係は?
(辰)まっ、姉妹編といったところかな。
(ま)と言いますと?
(辰)『ああ青春のマンガ全席』のほうは、少年時代の同人誌仲間が中高年になって再び活動をするようになる過程がテーマみたいなもんじゃよ。
(ま)『ああジャロ辰のマンガ全席』のほうは?
(辰)これが話すと長くなるんじゃが・・・
(ま)どーせたいした内容じゃないでしょーから手短に。
(辰)では、手短に。書棚整理がキッカケじゃ。以上!
(ま)短すぎてワケわかりません。
(辰)ある日、ちょっと部屋の整理をしようと思い立ち、書棚整理から始まって、だんだん大掃除みたいになってきて、机のひきだしの奥から、1971年からの手帳とダイアリーメモみたいなものが50年分出てきたんじゃよ。
(ま)はァ?
(辰)それらをパラパラと読み返してみたらけっこう面白いんじゃよ。ただし、走り書きやメモなどの断片的なものなので、いま読みかえしてみても意味不明な点も多いのじゃ。それでも当時のマンガ界の片隅に咲いた一輪の花のように愛おしくなるような感じがしての〜。
(ま)もしかして、自分を一輪の花にたとえてます?
(辰)ワハハハ、それはおいといて、客観的に見ても50年前のマンガ界の一端を垣間見ることができて、このあたりに興味がある人にとっては、資料的な面白さもあるかと。
(ま)まぁ、トキワ荘漫画家たちにあこがれて漫画家になった世代のそのへんのことって、あんまり知られてないですよね。
(辰)うん、そこでワシは考えたのじゃ。これらの資料をこのままほっておくのは、マンガ界の歴史にとっても損失ではないかと!
(ま)いや、それほどのもんじゃないですけどね。
(辰)で、これらの資料をもとに絵日記風にまとめて、1971年編から50年後の2011年編まで全51巻をKindle本化する壮大なプロジェクトを立ち上げたのじゃ!
(ま)はいはい、立ち上げるのは勝手ですからね。
(辰)そんなわけで『ああジャロ辰のマンガ全席』第1巻1971年編を昨年リリースしたんじゃよ。
(ま)具体的にはどんな内容で?
(辰)1971年のジャロ辰の生活を、当時の出来事なんかをからめながら描いているんじゃが、メモに出てくる人名を見ても、今となっては誰のことだかわからないこともあるんじゃ。
(ま)描いてる本人がわからないのに、読者のほうはもっとわからないのでは?
(辰)でも特定できる人物も多いよ。なかでも凡ちゃん(高岡凡太郎)とマモル(大和田夏樹)の名前は頻繁に出てきて、それぞれ近所に住んでいたので、しょっちゅう行き来してたんじゃ。同じアパートの住人じゃなかったけど、なんとなくトキワ荘っぽい感じだったな。たとえば、雨が降った日に、傘もささずに・・・
(ま)長くなりそうなので、このあたりでお開きにいたします。では、また来年!
(辰)・・・んでもって、ホームにサンダルが落ちて・・・
(ま)トホホ、この人ほんとに大丈夫かなァ・・・。


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